6000度の体温

決して明けぬ夜がないように
陽はかげれども花はほころぶ
されど、折れぬ、ひとで在る
あなたのわらうさいごなら、

まぼろしのなかの明日
意志の中に住まうひと
数え歌の代わりの鼓動

きみの返事を是とするための命
楔のように胸を穿ったままの熱
何れくる日には陽炎を揺らして
光源になれなかった成れの果て

星の真裏で笑って
指先は百億光年先

いつか消える逃げ水を追いかけた
悲しむには惜しく笑うには苦しい

悲鳴を内包した背骨

あなたのいない世界は今日も美しい

0.3秒、緞帳は降りず

*

残光

然らば

光の色彩

真実の舞台

うつくしき人

有限の縁に立つ

心の臓を刃として

眼窩に朝焼けを飼う

焼け野が原に君在りて

臓物を捧げても聞き届けられない願いもある

君去りし日の空は赫く

星の尾には届かない

まばゆさを儚んで

巡る日を慈しむ

憧れは陰の中

死して刻む

たそかれ

愛を、

寂寥

*

*

*

( kmt;kyoujuro rengoku )
太陽を内包したあかつきのあなたを愛した